大切なことは現状を正確に把握しバランスの良い知識を持つことです。
「水道水には除去できない、いろんな化学物質が含まれていて怖い」とか言って何がしかのビジネスに誘い込むようなこともあるようです。
こだわりだしたらきりがありません。そこで水道水の検査基準が信頼できる内容であることをしっかり理解して、その短所もわかった上で個人個人で対応するご参考になれば幸いです。
最初に、最低限知っていおいていただきたいことが2,3あります。
まず、水道水は水道基準法により厳格にその検査が義務づけられており水道水の中に含まれている成分の大方の分析ができています。
含まれる成分のそれぞれの基準値は定期的に検査されているので一応安心です。現在の環境では、分析が定期的になされていない自然水は安全だとは言い切れません。ピロリ菌感染ルートとしての自然水の問題も現実的にはその危険度は少ないようです。(昔は、ピロリ菌の感染ルートとして自然水も考えられていました。)
水道の計画と現況 平成17年度 地元の水道課でいただいてきた小冊子
この中に非常に詳しく水道事業の内容が記載されています。
硝酸性窒素のことが知りたくて「水道使用量のお知らせ」を持って水質のことを伺いにいったらすぐに資料をくださいました。ありがとうございました。
資料を見ると自宅の水は原水が井戸水であることがわかります。そして塩素が2度投入されています。
現実的な水道水の問題を考えると、
1、塩素 2、硝酸性窒素 3、鉛 4、配管保守
例外的にクリプトスポリジウム(原虫)、管理不具合における水質異変などがあります。
1、塩素 2、配管保守 3、鉛 4、鉛硝酸性窒素
後で述べる硝酸性窒素は私の水道の配水地、第二配水ではまったく検知されませんでしたのであと心配なのはとりあえず古くなってきた自宅敷地内の水道配管内部のさびだけです。
以前自宅の水栓を自分で取り替えた時にさびが多く発生しているのを目視で確認していますので、できれば水道水メータから自宅までの配管をそっくり入れ替えたいのですが、一応P社の還元水生成器を設置しているため浄水器内蔵で電解した上、酸化還元電位もマイナスであることを確認。取替えは先になりそうです。
塩素には酸化力がありますので飲む水はその酸化力をなくする処理が必要です。またその酸化力は野菜など食材のビタミンを一部破壊することが知られていますので何がしかの処理が必要です。
塩素投入は原水となる水が生活排水などによって汚染されているために行っていることです。水道局が好きで行っているわけではなく水質基準を満たすために一般細菌汚染から水質を守るためでもあります。よって現時点では使用する側が塩素除去を考える必要があります。
配管保守の問題は現在とても深刻です。戦後の高度成長期に埋設されてきた水道配管が寿命を迎えてきていてその交換が必要ですが水道局には予算が少ないと思います。でも保守をしないと将来たいへんなことになるのは目に見えています。
水道事業は企業会計で成り立っていていわば独立採算なのです。配管保守に多額の費用がかかれば将来の水道水料金に跳ね返ってくるかもしれません。安全と水はただという神話はもうありません。あなたの命を守る大切なものに費用はしっかり払いましょう。
鉛の問題は、水道局に水道水の領収書を持って聞けば鉛管が使われているかどうか教えてくれます。今は鉛管は少なくなってきていますので心配な方だけ問い合わせてみたらいかがでしょうか?
今すんでいる家が古い家だったら水道局の配管材質より水道メータから家までの配管の材質のほうが鉛管である事のほうが多いかもしれません。
硝酸性窒素は、簡単なパック検査で含まれているかどうかわかりますので硝酸性窒素除去器も必要か否か判断がすぐにつきます。
硝酸性窒素は乳幼児突然死症候群の原因と言われており、小さなお子さんは特に解毒するための酵素をがまだ不十分なので注意が必要です。硝酸性窒素が含まれていると赤みを帯びて試薬が変色します。色の濃さで簡易的にppmがわかります。
硝酸性窒素について
環境省が平成15年度に国及び地方公共団体が水質汚濁防止法に基づいて実施した地下水質の測定結果のまとめによると、硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素の項目が最も高く、環境基準超過が6.5%に昇っていました。年々、基準値超過が増加傾向にあり、対策が急務とされています。このため、硝酸性窒素・亜硝酸性窒素による被害が懸念されているのが現状です。
※硝酸性窒素は、化学肥料のやりすぎや家畜の糞尿などの成分が水道水の原水(地下水や湧水など)と混じってしまった場合、浄水場での完全な除去はできず水質基準を満たすため汚染されていない水と混合しているようです。
硝酸イオン除去の必要性 硝酸イオン自体は無害ですが、胃の中でバクテリアにより亜硝酸イオンに還元されます。亜硝酸イオンは血液中でヘモグロビンと反応し、酸素を運ぶ能力を低下させます。
生後6ヶ月未満の乳児は特にこの影響を受けやすく、メトヘモグロビン血症になる危険があります。他にも腎臓透析患者、高齢者及び免疫機能に障害を持っている人も影響を受ける可能性があります。硝酸イオンは、胃の中で発がん性物質であるニトロソアミンに変化することもあります。
決定的ではありませんが、硝酸イオンの摂取とがんとの関連が指摘されています。私たちの飲料水が、硝酸性窒素・亜硝酸性窒素に犯される危険性が叫ばれる中、硝酸イオン対応の除去器を使うことによって安心した毎日が送ることができます。