入門編(無断複写・転載不可)著作/講演 : 日高健康管理士事務所
            

1.長寿を支える水
   あなたは生命に関する情報を持っていますか?
日々の忙しさに流されて、体調が悪くなってから真剣に考えることは後悔することになることが往々にしてあります。重大なことになる前にあなたなりの健康のための設計図を描きませんか?人生の目標のひとつは「ていねいに生きる」ことですから。
人生の地図には「喜怒哀楽が付き物」ですが、できれば健康不安の少ない人生を送りたいものです。
そのためには健康管理への考え方の「ものさし」が必要だと思うのです。そしてあなたにとって目指す、正しい方向を示してくれる羅針盤があればとても良いと思うのですが。
2.健康づくり3つの「ものさし」
 健康を俯瞰(ふかん)で考えると街づくりからとなります。
あなた自身がどんなに肉体的に健康でも、住む所が泥棒が多かったり、ご近所とのいさかいがたえない場所だったりしたら心の安定は保てません。しかしあなたが今どのような状態におかれていても「幸せだ!」と感じることができるのなら、その生き方が健康法であり、あなた自身も健康だと思うのです。

問題は、肉体的な健康ですが、それに対しても「ものさし」を持っていないと「氾濫する健康情報」に惑わされることになります。
今一度基本中の基本である食生活を見直してください。私たちは日本人です。民族的に先祖が長く続けてきた和食が私たちの身体には一番合っています。その食事を基本として、「飲む水」と今回は食事を作るのに不可欠な「煮炊きする水」、「食材を洗う水」を考えてみましょう。
 
3.生活習慣病のポイント
 まず、私たち日本人の毎年の死亡者数のことを知っておきましょう。人ごとではありません。毎年の日本人の死亡者の60%がこのような病気で亡くなっています。皆様のお知り合いでもいるのではないでしょうか? そのポイントは赤字のような原因です。そして1位のがんと2,3位の合計はほぼ同じです。しかし誤解をおそれずに言うならば、がんは宣告を受けてから死ぬまでに時間がありますが、2,3位は急に襲われたように感じるケースがほとんどです。前触れはあとで振り返ったとき理解できることが多いようですが、振り返ることができても半身不随や他の後遺症が残ることが多く、一生付き合っていかなければなりません。2,3位のいわば血管系の病気は血管をしなやかに、血液環境の改善(主に食事)で、ある程度は防ぐことができるのではと感じます。
そのためには食事の重要性と私たちの身体が細胞でできていることの認識が必要です。細胞の中と細胞の間は生体水で満たされておりそれは食事からの水分や飲み水によって作られているのです。
4.水環境
   私たちの近代・水環境は、水道がつくられた明治20年(1887年)から始まったとも言えそうです。当時日本では、港町を中心とした多くの町が外来船によって運びこまれたコレラ等の伝染病に悩まされていました。その伝染病を子防するために、水道が必要とされたのです。
その年の10月8日、横浜市に日本初の近代時な上水道が完成したことから「水道の日」にも制定されました。
しかし戦後人口の密集による大量配水の必要性から、短時間で水道水を供給しなければならなくなって塩素の投入による一般細菌汚染の危険を防止する手段が採用されたようです。しかし水道水の元になる水の汚染原因の55%は、元をただせば私たちの生活排水なのです。
 
 ビタミンの破壊  (水環境 補足) 
生活排水による汚染によって原水となる河川の水から安全な水道水を作るためには、高度な浄化技術が必要であり、また配水には一般細菌汚染を防ぐ意味で塩素の投入が現実的です。
しかし、その塩素は酸化物であり米や野菜などの食材のビタミンを破壊することが科学的にわかっています。ただでさえ力のない土壌で育った野菜の栄養価が下がっている中で昔のような栄養を摂取するには量を増やさなければならないことも言われています。であれば食材の処理にもビタミンを破壊しない安価な水が必要です。
5.身体の中の水の出入り
 私たちの身体の「水の出納」を知っておきましょう。
身体に十分な遊びを持つためには2〜2.5Lぐらいの水をできるだけ生で飲みましょう。
左の図でわかるように、人間は最低でも1.1Lの水を飲まなければ生きてゆけません。何もしなくても最低1.1Lの水分が身体から出てゆくのです。
そして速やかな排尿・排便には十分な水分が必要なのです。
プロのモデルさんになると3〜6L近く飲む方もいるとか聞いた事がありますがそこまでしなくても水を飲む習慣は大事です。スムーズな代謝には水分が十分に必要なことを知っているのです。老化のリスクも少なくなりますのでアンチエイジングにも不可欠です。身体にとって重要な解毒・老廃物の速やかな排泄にも水分補給は絶対条件です。

水のまめ知識 (身体の中の水の出入り補足)
 身体の65%は水でできています。
  各器官別の水の占有率・・・
  皮膚・・・72%   筋肉・・・76%
  血液・・・83%   肝臓・・・66%
  腎臓・・・83%   骨格・・・22%
  心臓・・・79%   脾臓・・・76%
  肺  ・・・79%   脳  ・・・75%
  胃  ・・・24%   腸管・・・75%
 体内の水の働き 
   〔体温調節〕●発汗 ●解熱
   〔新陳代謝〕●溶解 ●吸収 ●運搬 ●排出
6.水分補給が不足すると
水分補給が滞ると生命の危機にすぐに陥ります。
変な言い方ですがたたれると死ぬ順番は・・・
1.空気、2.水、3.食物。
空気が絶たれると普通は5分持たないでしょう。
水は、1週間前後で生命の危機になります。
食はなくても水があるだけで60日ぐらい生きていた記録はありますのでいかに水が生命にとって大切か理解できるでしょう。

水不足は身体の水周りが悪くなるのでいろんなところに支障がでてきます。脱水症状で毎年犠牲者もでています。
上手な水分補給があなたの健康をサポートします。
7.水を良く飲むと
お医者様に水分摂取制限の指導を受けていない限り、水を潤沢に飲むことは悪いことはほとんどありません。
いや良いことの方がはるかに多いのです。

水を飲む習慣がない方、極端に少ない方、糖分の多い飲料を水がわりに飲む習慣がある方は、今一度見直した方が将来に向けて実りのある人生となります。
8.老化とは乾燥の過程
 老化にともなって少なくなっていくのは実は細胞内の水分で、加齢による細胞と細胞の間の水分変化は少ないのです。そして若い人の肌がみずみずしいのは細胞内の水分が多いのであって脂肪が多いのではありません。お年寄りは細胞内の水分が少なくなるのでシワが目立ってくるのです。脂肪が少ないというわけではありません。
 夏になると密閉された車の中で子供が死亡する事故が絶えません。これは子供がいかに水分補給を必要としているかに親が無知であることも原因です。子供の身体のkg単位での水の出納は0歳児で125ml〜150mL/kg 成年男子で30ml/kg 女子で25ml/kg。これを60kgに換算すると成年男子で1,800ml、女子で1,500mlですが0歳児となると9,000ml、つまり大人に換算すると9Lが1日に必要となる計算です。赤ちゃんや幼児は、脱水症状に陥りやすいのです。そしてお年寄りも。
9.水情報の見方
 水を裸にするとH2Oとなりますが理論純水であるH2Oという水は普通、自然界には存在しません。

それらをふまえて
溶媒・溶質・溶液という言葉を今一度理解できれば
いろんな水情報を読み解くことができます。

10.溶媒・溶質・溶液とは?
 あなたを水にたとえると・・・
服をすべて脱いだ裸のあなたが水自体です。
溶媒と言う名前です。
この服自体のことを溶質と呼びます。
服を着たあなたは溶液と呼ばれます。
溶媒と溶質を足したものが溶液です。

これが「水情報の基本」です。

水自体の構造変化を言っているのが溶媒論です。
溶液自体のことを言っているのが溶質論です。

今の水情報のほとんどは溶質論です。
そして溶媒論も根拠の希薄な物がほとんどです。
11.水の種類
大雑把に分けて8種類の水と水処理器に分類できます。
それぞれ言い分がありますが、よく聞いて納得したものをお選び下さい。
ただし、この中で医療機器の認可は直流の電気分解する機器だけです。

他に根拠が明確な物は浄水器と逆浸透膜生成器です。塩素除去が明確で安いのは浄水器。ただし小まめに消耗品を交換することが条件です。
そして逆浸透膜生成器は水の中の溶質を除去できる性能では優れていますが長期的に生で飲む水としては不適です。短期的に非常救急か加工水として使用することが望ましいようです。
12.どの水を選ぶか真剣に
 水はただの「水」、有害物質が入っていなければいいんだというような意見もありましたが、そうではないことがわかってきています。毎日飲む水の中のミネラルもわずかでも大切なことが言われています。
水自体に身体の中の重要な役目が備わっています。その水を安全に不安なく上手に補給するには、塩素と上手に付き合い自分の家の水に注意を向けることが大切です。
水道水のことは管轄の水道局に問い合わせれば親切に教えてくれます。
せめて鉛管が使われていないかは知っておくべきでしょう。
水道水は現在89項目、水道水質基準も50項目ありペットボトルより検査項目は多いのです。しかも定期的に検査をしています。認可の時だけのペットボトルとは違うのです。

13.水道水をおいしく飲む方法
 とは言っても塩素は気になるところ、酸化物に変わりなくできれば除去したいものですが、最低限浄水器の使用をおすすめします。

浄水器がない場合は左のようなことで飲みやすくしてみてください。
14.おいしい水と健康に良い水
 おいしさは主観的ですから水道水でも冷やせばおいしいと感じる人もいます。

しかし今の環境では選択するのは健康に良い水だと思うのです。
それは腸内細菌環境に害を及ぼさない水
お米を洗っても、精白米にわずかに残っているビタミンB1を破壊しない水、食材の栄養価を下げない水が求められます。
また調味料が少なくてすむ水も価値ある水です。
15.水の飲み方
 水は一度に大量に飲んでも吸収はされません。
逆に大切なミネラル分が排泄されてしまうことがあります。時間をおいて小まめに補充することが最も体内への吸収効率が高くなります。ゆっくり味わいながら飲みましょう。
何だかんだ言っても水に恵まれた日本。

その水を健康法に利用してきた私たちの賢い祖先の知恵を健康管理に上手に利用しない手はないでしょう。
水の穴

その名は「アクアポリン」
おまけ  アクアポリンを知っていますか?
 人体の約65%を占めるのが「水」と言われています。
しかし細胞は脂質でできた細胞膜で作られているため、水が一体どのように細胞内に出入りするのか、長い間謎に包まれてきました。
ところが、アメリカ人研究者が赤血球の膜から偶然発見した 「アクアポリン」というタンパク質によって、その謎の扉が開かれました。
アクアポリンは「水の穴」という意味です。このタンパク質が細胞膜にごく小さな穴をあけ、水分子を1秒間に数十億個も通過させることで、脂の細胞膜を通して水だけを選択的に出し入れすることができるのです。発見者はこの功績が認められ、2003年のノーベル化学賞を受賞しています。
その後、京都大学の藤吉好則教授らが超低温で観察する特殊な電子顕微鏡を使うことによって、 驚くべき巧妙な形に作り上げられたアクアポリンの構造を突き止め、水だけを通すしくみを解き明かしました。
そのアクアポリンはイオン化した水しか通過できません。
(出典:NHK教育サイトより)



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