腸内細菌を知ろう
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水と健康

1、腸内細菌とは? 7、腸内細菌を正常化するには
2、善玉菌と悪玉菌 8、腸内細菌と人間の生命活動との関係
3、腸内細菌の役割 9、食事と腸内細菌
4、腸内細菌のバランスを崩すもの 10、腸の老化現象
5、異常菌叢の原因と疾病 11、がん発症
6、有害菌(悪玉菌)とは? 12、免疫機能
腸内細菌とは?
  人間の食道・胃・小腸・大腸・肛門に至る、全長約10m、総面積はテニスコートー面分の消化管の
中にいる微生物で、腸の中にいるから「腸内細菌」と呼ばれます。
腸内細菌環境は肉眼では見えない「ミクロ」の世界です。腸内細菌の種類は約100種、100兆個、または研究機関によっては約300種、100兆個ともいわれ重さにして約1kgの細菌が腸管の壁をビッシリとおおい凄みついています。細菌は小腸下部から多くなり始め、大腸で膨大な数になります。腸内細菌は消化や便通のみでなく、健康や病気と重要なかかわりがあります。
「腸内細菌」は私達が毎日、食べる食物を栄養源、エネルギー源としています。
「腸内細菌」が産生する物質が私達の「健康維持」に大きく関与致しております。
「腸内細菌」が合成に関与しているビタミンもあります。

善玉菌と悪玉菌
 腸内細菌は多種多様の酵素を持ち、有用、有害な多くの物質を生成します。有害な悪玉菌は大腸菌、ウェルシュ菌などの腐敗型細菌群です。腐敗菌はたん白を分解して有害物質を産生し、これが便秘や下痢を起すだけでなく、老化やがんにも関係します。有用な善玉菌はピフィズス菌、乳酸桿菌などの発酵型細菌群で、炭水化物を発酵させて乳酸や酢酸などを作って腸内を酸性に保ち、酸に弱い悪玉菌の増殖を抑えます。善玉菌は腸の動きを良くして消化、吸収を改善し、さらに免疫、がん予防などに関連します。その他、腸内細菌には環境によって善玉にも悪玉にもなる日和見菌があります。各細菌の勢力バランスの変化が体に種々の影響を与えます。

腸内細菌の役割
 腸内細菌の中には善玉菌・悪玉菌・日和見菌などが色々な物質を産生しながら増殖しては排泄し、一定の菌数を保ちながら人間の生命活動に対して「重要な働き」をしています。
(1)消化・吸収機能を高める。
(2)脂質の代謝を活性化する。
(3)腸内pHの低下。
(4)代謝系を活性化する。
(5)抗がん作用をする。
(6)感染防御をする。
(7)免疫力を活性化する。
(8)有害・発がん物質の分解。
 (9)臓器の酵素活性をする。
(10)重金属の排泄。
(11) 腸のぜん動運動を活性化する。
(12) 脳の神経伝達物質を活性化する。
(13) ビタミンを合成する。
(14) ホルモンを産生する。
(15) ヒト由来の乳酸菌を増殖して、有害菌の増殖を抑制する。

腸内細菌のバランスを崩すもの
 現在は水は悪く、野菜も農薬が多く、肉や養殖魚は病気予防の「抗生物質」が含まれているものもあり環境を乱す要因になっています。。
日常では欧米風の食生活、食品添加物や加工食品などが数多く、それらが体内に入ると、腸内細菌(善玉菌)が減り悪玉菌(有害菌)が優勢になって 腸内細菌のバランスが崩れてしまいます。
又、ストレス、長期間の薬剤服用、タバコ、加齢、肥満、運動不足などが要因となって腸内の有用菌(乳酸菌)が減少して有害菌や病原菌などが増加すると腸内菌叢のバランスが乱れ、通常の状態とは異なる菌叢が生じて、次第に体調変化がおこり次のような状態がおきます。

異常菌叢の原因と疾病
*菌叢バランスが崩れる原因
★食生活  ★疾 病  ★加 齢  ★ストレス  ★抗生物質、薬剤の投与等

*菌叢バランスが崩れる事が発症原因となりうる症状
 腸内菌叢の変化
★高脂血症・動脈硬化  ★高血圧  ★が ん  ★肝臓障害 ★アレルギー★日和見感染など

有害菌(悪玉菌)とは?
@腸内腐敗
 腐敗菌が増殖して、タンパク質を分解してアンモニア・硫化水素・アミンなど悪臭のある 物質を作
 るようになります。
A有害物質の産生
 アンモニア・硫化水素・インドールなどの有害物質が作られます。
B発がん物質の産生
 ニトロソアミンやトリプトファン代謝物などの発がん物質が作られます。
C下痢・便秘
 病原性菌の侵入や有害性菌(悪玉菌)の異常増殖が起こると、これを排泄する現象として下痢が
 おきます。 有用菌(善玉菌)の減少によって腸のぜん動運動が不活発になり便秘がおきます。
D病原菌の増加
 菌叢が異常になり、有用菌(善玉菌)が減少すると、通常は少数の有害菌(悪玉菌)が増殖して感
 染症などを引き起こすことがあります。
【有害菌】
★バクテロイデス
★カンピロパクタ
★ウエルシュ菌
★ピロリ菌
★ブドウ球菌
★大 腸 菌
★プロテウス
【毒性物質の産生】
フェノール(発がん)皮膚がん
インドール(発がん)白血病
硫化水素 (呼吸毒)肝臓疾患。
チラミン (血圧上昇作用)
アンモニア(肝性昏睡)肝疾患
ニトロソアミン(発がん)
大腸・直腸がん

腸内細菌環境を正常化するには
 以上のように崩れた腸内細菌叢を元の健康状態に戻すには、どんなに栄養素の高いものを口から入れても『腸の受け皿』が悪かったら無駄になります。
健康食品や栄養補助食品などを摂取する前に『受け皿』である『腸内細菌』の『バランス』を良くする事が一番大切です。
 腸内細菌の良いバランスの維持、つまり善玉菌を増加、悪玉菌を減少させるには、最近の肉のとりすぎ、野菜不足傾向の食事は良くない条件です。一般的に和食は発酵型菌を活発にします。最近、ビフイズス菌を増やすオリコ糖が注目されています。
オリゴ糖は消化されず大腸に達し、ビフイズス菌の餌になります。オリゴ糖はごぼう、アスパラガス、玉ねぎ、大豆、蜂蜜に多く含まれます。納豆、ヨーグルトの発酵食品も結構です。ストレスや暴飲暴食で腸内細菌のバランスが崩れますので要注意です。

腸内細菌と人間の生命活動との関係 人体に及ぽす作用
(脂質代謝への関与)
  摂取したコレステロールや中性脂肪(トリグリセライド)などの脂質の消化・吸収をコントロールしたり、余分な脂質の排泄に深くかかわっています。

(腸内pHの調整と腸のぜん動運動の活性化)
  腸内細菌の中でも特に腸内・乳酸菌が産生する”乳酸”によって、腸内のpH値を弱酸性に保持し、病原菌の増殖を防いだり、腸を刺激してぜん動運動を活発化させて消化を助けます。

(有害物質や発癌物質の分解・排泄)
  腸内細菌の中には、有害物質や発癌物質を分解したり、排泄を促進する働きをもった菌種が存在していることが確認されています。

(ホルモンやビタミンの産生に関与)
  腸内細菌は副腎皮質ホルモンや性ホルモンなどのステロイドホルモンやビタミンB群、ビタミンKなどのビタミン類の産生に深く関与し、人間の体内調節に影響を与えています。

(免疫系の賦活)
  腸内細菌が人間の消化管に定着することによって、免疫系が刺激・活性化され、
   いろいろな異常に対して抵抗したり、排除する力が上昇します。

(病原菌や有害菌の感染防御)
  腸内細菌が消化管に定着し、璧面を覆うことによって、外部から侵入してくる
   病原菌や有害菌の定着と増殖を防ぎ、感染から私たちを守っています。

(消化・吸収・代謝への関与)
  タンパク質や糖質などを分解したり、私たちの消化系では消化できない繊維質の
   一部を分解して消化を助けるとともに、同時に私たち人間の健康維持に関与する
   物質を産生しています。
(各種臓器の機能の活性化や保全に関与)
  腸内細菌の中には、肝臓や腎臓、さらには脳などの重要な臓器の働きの活性化や保全に大きな役割を果たしている菌種がいます。など多くのことが明らかになっています。そしてこれからも、さらに多くの腸内細菌の重要な働きが明らかになっていくことでしょう。

食事と腸内細菌
 日常の食事内容で賜内細菌の模様は変わります。ご飯、芋などの炭水化物を豊富にとると善玉菌が増加し、一方、肉のたん白質、糖質を多くとると悪玉菌が増加し、善玉菌が減少します。野菜の食物繊維は善玉菌を増やします。

腸の老化現象
 乳児ではピフィズス菌が95%以上を占めますが、離乳期以後は悪玉菌・日和見菌が漸次増加します。40歳代までは善玉菌と悪玉菌のバランスが良く維持されますが、高齢とともにビフィズス菌などが減って、ウエルシュ菌や大腸菌などが増加します。
ウエルシュ菌などが産生する腐敗物質のため高齢者の便が臭くなります。 健康な高齢者ではビフイズス菌が多く維持されています。

がん発症
 大腸がんの発症には食物と腸内細菌が関係します。食物繊維の不足と肉のとり過ぎは悪玉菌を増加させます。ウエルシュ菌などが消化されなかった肉から発がん促進物質を作ります。脂肪摂取と乳がんの発症の間にも一部の悪玉菌が関連します。一方、乳酸菌は発がん物質を分解する働きがあります。

免疫機能
 乳酸菌が腸管免疫系(人体最大の免疫機構ともいわれる)の細胞を刺激して免疫力を高めて病気の予防に役立っています。最近、小腸の乳酸桿菌には免疫力を高めるインターフェロンを増やす働きがあることが分かりました。ストレスや体力の衰えた時には悪玉菌が優勢になり、免疫力か低下します。細菌バランスの崩れが発がんや感染に対する抵抗性に影響します。

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